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『サイコマニア』BD/DVD化

『サイコマニア』BD/DVD化

この度、日本では劇場未公開ながら『イージー★ライダー』と『ウィッカーマン』の合体ともいわれ、ゾンビ・バイカー映画史上最もカッコいい怪作『サイコマニア』が2020年2月12日(水)に国内初ブルーレイ/DVD化となることが決定致しました。

7件の自殺、彼らは咆哮とともによみがえる!
黒魔術により自殺することで永遠の命を手に入れる暴走族<生ける屍>は
ストーンヘンジ風アジトの土のなかからバイクに乗ったまま地上に飛び出る!!


「リビング・デッド」と名乗る暴走族のリーダーは彼女を乗せ大暴走する。彼は黒魔術にハマる母親とも仲がよかった。その母親から生き返りの魔術の話を聞いたリーダーは、悪魔=ガマガエルに魂を売り、自らバイクで事故死した。彼は仲間の手によって愛車ごと埋葬される。彼は永遠の眠りにつくはずだった。だがとたんに凄まじいバイクの爆音とともにリーダーは墓から飛び出し本物の「リビング・デッド」=不死身の生ける屍と化した。その素晴らしさに感化された仲間たちは次々と自殺する。不死の身体を手に入れることで死の恐怖から解放された「生ける屍」たちは、街中で好き放題の悪戯を行う・・・。
いまやカルト・クラシックとして世界的に絶大な支持を集める1972年イギリス製作のバイカー映画。1966年、ロジャー・コーマン監督、ピーター・フォンダ主演のアメリカ映画『ワイルド・エンジェル』の大ヒットにより、バイカー映画(暴走族映画)が大量生産されて以降、ジャンルが下火になるにつれ、ブラックムービーやホラー映画など他のジャンルとの融合作品が増えていったが、本作はそんなバイカー映画とオカルト映画が融合した一篇。米国産のチョッパー系とは異なり、いかにもイギリスなロッカーズスタイルの暴走族<生ける屍>が大暴走、さらに1969年のチャールズ・マンソンとファミリーの惨殺事件の影響か、英米で流行った黒魔術の要素をふんだんに盛り込み、オカルト満載の大混乱が展開される。監督はホラー映画の名門、ハマー・フィルムで数々の作品を手掛けたベテラン、ドン・シャープ。音楽はケン・ローチの『ケス』(1969)を手掛けたジョン・キャメロン。全編に不穏なサイケデリック・グルーヴィ・サウンドが配置されている。73年に発売された7”シングルのサウンドトラック(「魔女狩り」「生ける屍」の2曲入り)の名義はThe Frogと名乗るバンドだった。そして出演者であり『イヴの総て』(1950)でアカデミー助演男優賞を受賞した名優ジョージ・サンダースは本作完成後スペインのマドリッドで本作を試写、そのままホテルの部屋に戻りまもなく自殺、これが遺作となった。本作は他に類をみない独特な世界観で評価され、<あまりにひどく、ひどすぎて素晴らしい>といわれる唯一無二な作品。強いて類似を挙げるとすれば、これまた突然変異的な怪作であり『マッドマックス』(1979)の原型となった、暴走族がサタンに祈りを捧げるオーストラリアの『マッドストーン』(1974)、黒魔術で暴走族が狼男に変身する『爆走!狼男』(1971/アメリカ)くらいしか見当たらない。イギリスのブルーレイ商品には「アメリカは『ワイルド・エンジェル』と『イージー★ライダー』を世に放ったが、イギリスには『サイコマニア』がある」と言葉が並べられ、イギリスが誇れる唯一無二な作品であるとの自負心が垣間みれる。なお、暴走族がよみがえるために「ゾンビ・バイカー映画」ともいわれるが、いわゆる一般的な<ゾンビ>的ビジュアルは一切登場しない。
本作は日本では劇場未公開でVHSが発売されたのみ。今回は初のブルーレイ/DVD化となる。

映画史は、これほどまでに弁解する意志がまったく見られないほど堂々とした作品には出会ったことがない。
-Alexander On Film

タイトに練られたプロットと、信じがたい驚きのエンディング。
低予算ながら素晴らしく構築されたショッカー映画だ。
-Variety

奇妙で不気味、狂ったスタント、生意気な演技、すべてが独自の魅力にあふれた唯一無二なホラー映画。
-Shock Till You Drop

【作品詳細】
Blu-ray:http://kingmovies.jp/library/kixf-659
DVD:http://kingmovies.jp/library/kibf-1692