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200億ドルはどこへ消えた!?『バグダッド・スキャンダル』発売決定!

200億ドルはどこへ消えた!?『バグダッド・スキャンダル』発売決定!

この度、今なお真相が明らかになっていない国連最大のスキャンダルを描いた話題作『バグダッド・スキャンダル』のBlu-rayとDVDを2019年5月8日に発売することとなりました(レンタル同日開始)。
  イラク戦争を描いたドキュメンタリーや劇映画は数あれど、イラクで起こっていた世界56ヶ国2,000以上もの企業が絡む過去最大のスキャンダルを描いた初の映画として話題になった本作。サダム・フセイン政権時代の当時のフッテージ映像も使いながら、史実に基づく事実を積み重ね、一説には200億ドル(約2兆2000億円)とも言われる未曽有の金額が流出した実際の汚職事件の謎を解き明かす重厚な社会派サスペンスで、硬派な内容ながら2018年11月の日本公開時はスマッシュヒットとなった。
メイン  舞台は1991年に起こった湾岸戦争の影響で、長年経済制裁が敷かれ、困窮が続いていたイラク戦争直前の2000年代初頭のイラク国内。2001年アメリカで同時多発テロが起き、サダム・フセインが大量破壊兵器を開発しているかどうかということが国連安保理で大きな議論になっていた。一方、2003年3月のイラク戦争開戦を挟んで国連主導で行われていたのが、本作で描かれている、オイル・フォー・フードと呼ばれる「石油・食料交換プログラム」である。
  「石油・食料交換プログラム」は、フセイン政権下のイラク国民が経済制裁の影響を受けすぎているとして、1995年の安保理決議986に基づき翌96年から始められたプログラムで、国連がイラクの石油を管理しその販売金で食料を買い、それを市民に配給するという目的で始められた人道支援計画。総額640億ドル(当時の為替で7兆3600億円超)という巨額の予算のため賄賂や不正が横行し、2003年11月に終了した。当時、プログラムを管理していた国連事務次長のベノン・セバン自身(本作での役名はコスタ・パサリス〈通称:パシャ〉)の関与がのちの調査で明らかになり、少なくとも18億ドル(2070億円)以上の汚職が判明しているが、国連が調査協力を拒否したため現在も全貌は明らかになっていない。
 国連職員として働いた経験のあるマイケル・スーサンが自身の体験を基に書き起こし、ウォール・ストリート・ジャーナルが選ぶ“ブック・オブ・ザ・イヤー”、CNNが選ぶ“ブック・オブ・ザ・ウィーク”に選ばれた「Backstabbing for Beginners」を原作に、脚本は監督のペール・フライと『クライシス・オブ・アメリカ』(04)などサスペンス映画の脚本を多く手掛けるダニエル・パインが共同で書き上げた。
 主演のマイケルを演じたのは、世界的に大ヒットした『ダイバージェント』シリーズ(14-16)や『アンダーワールド』(03-17)シリーズで人気を博すテオ・ジェームズ。本作ではエグゼクティブ・プロデューサーも兼ねている。『ガンジー』(82)で第55回アカデミー賞主演男優賞を受賞し、3度のアカデミー賞ノミネートを果たしている名優ベン・キングズレーが、彼の上司で国連事務次長のパシャ役を務める。そのほか、名作『ブリット』(68)のほか、『2重螺旋の恋人』(17)にも出演したジャクリーン・ビセットも出演している。アメリカ配給は『ムーンライト』(16)などを手がけた新進気鋭の配給会社A24とディレクTVが担当したことも話題になった、国連の裏側を描く迫真のポリティカル・サスペンスにぜひ注目してほしい。なお、映像特典として日本版とオリジナル版の予告編とともにメイキング映像が収録されることが決定した。

【作品詳細】
Blu-ray:http://kingmovies.jp/library/kixf-606
DVD:http://kingmovies.jp/library/kibf-1626