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『リミット・オブ・スリーピング ビューティ』二宮監督映画祭登壇レポート

『リミット・オブ・スリーピング ビューティ』二宮監督映画祭登壇レポート

桜井ユキ演じる主人公オリアアキと高橋一生演じる恋人の美しくも官能的なラブシーンと、現実と妄想、過去と現代が錯綜する幻想的で彩り豊かな世界観が話題を呼んだ『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』。本作が、韓国・富山(プチョン)で行われているアジア最大規模のファンタスティック映画祭、第22回プチョン国際ファンタスティック映画祭のコンペティション部門(プチョン・チョイス長編コンペティション)に出品され、本作で商業映画デビューとなった二宮健監督が18日に行われた上映後のティーチインに参加した。
bifan1_Buchon International Fantastic Film Festival 平日の日中(18日(水)14時から上映開始)にも関わらず、チケットが早々に売り切れとなり、異例の事態に映画祭スタッフから驚きの声が上がるなど、韓国での本作への注目度も高く、本編上映後の興奮が醒めきらず拍手が続く中登壇した二宮監督と梅川治男プロデューサー。すでに台湾と香港・マカオで劇場公開されている本作だが、二宮監督が本作について海外の観客の感想に直接触れるのは今回が初めて。
まずはゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015で審査員特別賞を受賞した自主映画『眠れる美女の限界』のセルフリメイクという珍しい本作の誕生秘話について、「なぜ選ばれたと思うか?」と観客から聞かれると、「プロデューサーが気に入ってくださったからに尽きると思います。僕の作品の中では割と難解なほうだった自主映画を商業作品としてリメイクしたいと声をかけていただいたので不思議だなと思いますが、オファーをいただいた時は凄いうれしかったですし、せっかくいただいた機会なので、思う存分やらせていただいたという感じです。」と語り、さらに質問に応じて劇中音楽へのこだわりや日本での劇場公開時にはリピーターが続出したことなども明かした。すでに40本の自主映画を撮っているというプロフィールについて「今までどんな作品を撮ってきたか?」との質問には、「さまざまなジャンルを撮ってきましたが、その都度に撮りたいと思うものを撮ってきました。みなさんは僕の作品を今回初めてご覧になったと思いますが、日本で僕の作品を何本も見た人も、こいつはいったい何が撮りたいんだと思っていると思います(笑)」と語る場面も。本作ではラブシーンを含めたアラサ―の女性の目線での映像表現が高い評価を得ているが、「僕は男なので、男の気持ちを描く方が簡単だなと思うことはたくさんありますが、自分を投影するために映画を作っているわけではないので、オリアアキというキャラクターを考えたときに、彼女はこう思ったんじゃないかと考えていく作業が楽しかったです」と作品制作についての思いを語った。
作品への興味が尽きない観客からは、細かい美術設定やラストシーン、作品に何度も登場する謎の人物の意味など質問が尽きず、本作が韓国の映画ファンに与えた衝撃も大きかったようだ。
また、ティーチインの途中で同行した梅川プロデューサーの「韓国で人気の日本人俳優はどなたですか?」と逆質問に「高橋一生が超人気です!」と女性観客が答えると、会場全体からも歓声が上がった。その反応に二宮監督が「皆さんイッセイラバーですね!」と応じると会場が笑いに包まれ、さらに「満島真之介がいい!」との発言もあり、本作の男性俳優陣の韓国での高い人気を感じる一幕もあった。
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なお、現在発売中のセル商品の映像特典は満島真之介が劇中と同じようにMCを務めた異例の爆笑舞台挨拶や桜井ユキ、高橋一生など出演陣の魅力が満載のメイキング映像で、すでに一足先にチェックを済ませたファンからは「興奮が冷めない」との声も届いている。

<作品詳細>
DVD:http://kingmovies.jp/library/kibf-1586
Blu-ray:http://kingmovies.jp/library/kixf-563