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7/11(水)少年と子牛の絆に感動!『黒い牡牛』Blu-ray&DVD発売決定!

7/11(水)少年と子牛の絆に感動!『黒い牡牛』Blu-ray&DVD発売決定!

メキシコの農村を舞台に、母を失った少年が1頭の子牛をひたむきに育てあげつつも闘牛場へ連れ去られ、純真な愛の力で取り戻すまでを美しい映像と音楽で彩った米アカデミー原案賞受賞の感動ドラマ、『黒い牡牛』のBlu-ray&DVDを7月11日(水)に発売することが決定いたしました(レンタル同日開始)。
 運命に翻弄される少年と子牛との絆が観る者の心を打つ本作の原案は、その生涯が『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』として映画でも描かれた名脚本家、ダルトン・トランボによるもの。1940年代~50年代にハリウッドを席捲した“赤狩り”で証言を拒否した<ハリウッド・テン>の一人であり、いわれなき汚名で逮捕・禁錮刑に服すも、迫害に屈することなく己の信念を貫き、出所後、ロバート・リッチという偽名で原案を執筆した。ちなみに、『ローマの休日』の脚本についても当時のクレジットは替え玉で、実はトランボが手がけていたことが後に公表され、93年に改めてアカデミー原案賞を贈られた。さらに、スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマン共演の脱獄映画の金字塔『パピヨン』(’74年日本公開)の脚本もトランボの手によるものである。
 『黒い牡牛』はファミリー向けの作品でありながら、迫害を受けたダルトン自身の信念を作品に登場する子牛に投影したともいわれ、1957年の第29回米アカデミー賞では原案賞を受賞。しかし、受賞者が会場に現れなかったという反骨精神に溢れた曰くつきの作品でもある。大観衆の前で繰り広げられる闘牛の場面も迫力に満ちたシーンが印象的な撮影を手がけたのは、『黒水仙』(’47年製作)で米アカデミー賞撮影賞を獲得し、 『戦争と平和』(’56年製作)や『ランボー/怒りの脱出』 (‘85)の撮影のほか、マリアンヌ・フェイスフル主演『あの胸にもういちど』(‘68)では監督も務めたジャック・カーディフ。音楽は壮大なスケールの『誰が為に鐘は鳴る』(’43製作)を手掛け、「八十日間世界一周」(‘56製作)で米アカデミー賞作曲賞を受賞したヴィクター・ヤングに指揮された100人以上のミュンヘン交響楽団によるものである。
 貧しいがゆえに運命に翻弄される少年レオナルドと、彼が偶然出会った1頭の勇敢な子牛ヒタノとの絆を描いた物語を、色彩鮮やかなカラー映像と華麗な音楽が彩り、終始子牛を守ろうとする少年の曇りのない瞳が胸を打つ。主人公のレオナルドを演じたのは名子役と言われた当時12歳のマイケル・レイ。子牛ながら闘牛用で一般的に気性が荒いといわれる本物の猛牛に抱擁するシーンでも臆することなく抱きついたシーンも見どころ。撮影当時、彼自身に破格の100万ドルの保険金が掛けられたことも話題になった。また撮影はオール・メキシコ・ロケで行なわれ、実際の農村や闘牛場のほか、都会のシーンでは実際の大統領官邸まで使用されており、当時のメキシコを垣間見るという意味でも興味深い作品だ。
 日本国内では1956年に初公開され、2016年には第29回東京国際映画祭にて特別上映されている。2016年まで長らくアメリカ国内でもBlu-ray化されておらず日本国内でも同様だったが、今回で初めてのBlu-ray&DVD化を果たした。


<詳細>
Blu-ray:http://kingmovies.jp/library/kixf-560
DVD:http://kingmovies.jp/library/kibf-1584